【内向的な性格は生まれつきなのか】脳のある部分が関係していた?

 

 

 

人間の性格は、生まれながらに持っている先天的な部分(気質)と、その後成長する環境の中で築かれた後天的な部分が互いに影響しあいながら形成されます。

そして内向的・外向的な性質は、生まれつき持っているある部分が大きく影響している、と言われています。

 

◆内向的な性格は「脳の情動スイッチ」が関係していた

内向的・外向的な性格は、人間の脳の喜怒哀楽などの情動スイッチともいわれる「扁桃体」が関係しているとと言われてます。

これは、アメリカの発達心理学者が、生後4ヶ月の乳児500人に対して行った研究でわかったことです。

扁桃体は外界からの刺激を受けると神経系に指令を出します。そして扁桃体の反応が大きいほど、心拍数が上がったり声帯が緊張しやすいなど、ストレスを感じやすいと言われています。

生後4ヶ月の乳児の研究の結果、扁桃体が反応しやすい乳児は、視覚や聴覚、嗅覚の刺激に対し高反応を示しました。そして刺激に高反応だった乳児はその後、内向的な性格になる傾向が高いことがわかったのです。

刺激に高反応ということは、周りの情報や人間の感情を察知しやすく、それらの情報を真剣に処理しようとしたり、深く考えたり、と内向的な性格を作り出すのです。もちろん高反応でも外向的な性格になる子供もいたので、その後の成長環境など後天的な要素も大きくに影響しています。

 

◆内向型と外向型で、「脳の敏感さ」が違いすぎる

内向型がなぜ「一人を好む」のか、それは脳が刺激に敏感だからということがいえます。

例えば、大勢の知らない人がいるイベント(飲み会やパーティー)は内向的な人にとっては、刺激が強すぎます。
外向的な人が楽しそうにしている中、「帰って早く一人になりたい…」と疲れた顔をしているかもしれません。

逆に、外向的な人は大勢の人が集まる場での刺激が心地よいと感じます。また、内向的な人が居心地良いと感じる「一人の場」は、外向的な人からすれば、低刺激すぎて物足りない。刺激を求めどこか出かけたくなるのです。

 

このように、人によって最適な刺激レベルは大きく異なります。

もし、内向的な人が社交性を手に入れたいという強い願望があったり、何か目的のために社交的にならなければならない場面があれば、何度も社交の場に足を運び経験を積んだり、コミュニケーションスキルを磨き、社交性を手に入れることもあるでしょう。
しかし、本質的に内向的な人は生まれながらに刺激が強すぎる場は好まない、そして、内向的な人が社交の場を好まないことは、あなたの「社交性が足らない」からではなく、生まれながらに持っている気質によるものだとわかりました。

 

◆心地よく活動するために最適な刺激を見つける

あなたにとって最適な刺激の範囲を見つけていきましょう。
あなたが興奮しすぎず、退屈しすぎないことは何でしょうか?

私は休日は、家でゆっくり音楽を聴いたり、絵を描くと心が落ち着きます。そしてたまに外出して、友人とちょっとおしゃれな街でランチしながらお喋りすることが、自分にとって最適な刺激です。
職場環境でいうと、なるべく静かで、端っこのデスクで仕事をすることが、心地よく仕事ができると感じます。

その最適な刺激レベルを基準に、仕事やライフスタイルを選択していくことが良いでしょう。

しかしながら、環境の変化や仕事などにより、より強い刺激を伴う活動をしなければならない時もあります。
そんな時、仕事で新しい事に挑戦したければ、するべきです出会いが欲しければ、社交の場に行くべきです。

そしてその場合、あなたがいつでも戻って十分回復できる場所や事柄を(例えば、家でゆっくり音楽を聴くなど)自分で用意しておくことを忘れないでください。できればそれを周りにも理解してもらうと、周りも協力しやすくなるでしょう。