【孤独を恐れるな!】内向的な人が創造性を発揮する時

 

◆この記事の目次

 

◆チームワークが重視されている世の中

現在、社会では「チームワーク力」が重視されています。学校では、講師の話を聞いて学習する「講義」だけでなく、小集団になって能動的に学習する「グループ学習」が取り入れられています。グループ学習では、コミュニケーション能力、職務遂行力、説明能力など社会に出るための必要なスキルを養うのがねらいの一つです。また、学生の就職活動の面でいうと、「グループディスカッション」と呼ばれる「グループで与えられたテーマについて議論し、結論を出す」という選考方法が多くの企業で取り入れられており、チームワーク力を選考要因の大きな一つとして考える企業が多くあります。

確かに、集団で働くには「チームワーク力」はとても必要です。話をまとめたり、分かりやすく説明したり、各自役割分担をしながら仕事を進めていかなければなりません。しかし、「創造性の発揮」という面で見た時「チームが創造性を発揮できる」と言えるのでしょうか?

 

◆内向型が創造性を発揮できるのは、集団より単独だった⁉︎

実は内向的な人たちは、「自分だけに向き合う時間」があることで、創造性を発揮するのです。孤独な時間とは、何かに集中している時間です。内向的な人は、音楽でもスポーツでも他のクリエイティブな事でも、一人で練習・作業することに向いています。

優れたエンジニアや音楽家、スポーツマンたちは、個人の時間を多く注ぐ事で、革新的な品物や作品、結果を生み出してきた歴史があります。この「孤独な時間」がなければ世の中に生み出されなかった作品や製品がたくさんあるででしょう。

内向的な人の特徴
・「個人の時間」に多くのエネルギーを注ぐことで、創造性を発揮する。

 

◆とはいえ、” 集団行動>単独行動 “な風潮がある

しかし「優れたアイディアはチームで生まれる」という概念が過大評価されている現状があります。新企画打ち合わせのため、メンバーがホワイトボードの前に集まり、どんどん案を出していく、そして多数が支持したアイディアを採用していく・・・。このようにチームでこそ良いアイディアが生まれていると信じている企業が多いのが現状です。

そして、チームでの交流を重視するあまり、いつでも社員同士コミュニケーションが取れる環境にするため「仕切りのないオープンなオフィス」を取り入れている会社もあります。それはプライベート空間を好む人たちにとっては「孤独な時間」が少なくなる事であり、自分と向き合う時間が少なくなってしまうというデメリットがあります。

また、単独作業に対しての優先度を低く考えている企業も多くあります。不毛な会議に時間を取り、個人の時間は後回し。この「個人でできる仕事」をするために残業をしたり、家に持ち帰って仕事をしている人も多いのではないでしょうか。

 

◆内向型が力を発揮できる職場とは?

「内向型は単独行動の時間を大切にすることで成果が出せる」といち早く気づいている企業は、「社員同士の交流の空間」と「プライベートの空間」両方を実現できるオフィス作りをしています。また、「在宅」という働き方を提案している企業もあります。このように選択可能な空間や働き方を作る事で、内向的な人も外向的な人も力を発揮することができるのです。

内向的な人の中で、「集団行動苦手だけど頑張って輪に入ろう!」「チーム力をアピールしなきゃ」と思っている人がいるでしょう。それも大切な事ですが、まずは、ご自身の「孤独な時間でこそ発揮できる力」に目を向けて、その時間を大切にしてみませんか?そうすれば自身でしか生み出せないものが生まれるかもしれません。